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追分節発祥の地 軽井沢町追分宿

掲載日/2023年8月上旬
追分宿

 追分節「小諸でてみろ浅間の山に けさも煙が三筋たつ…」
いつか聞いた唄の歌詞から追分節とは小諸市の民謡の曲名かと思っていましたが、たまたま読んでいた歴史の本から追分節は馬子唄から発展したもので、全国の追分節の発祥は軽井沢町の追分宿であるとのこと。国道18号線で脇をよく通っているのに、観光地としてはあまり気にしていませんでしたが、「発祥の地」となればやっぱり興味を引きます。

軽井沢町 追分郷土館

 追分宿には「軽井沢町 追分郷土館」があるので訪ねてみることにしました。
建物手前の街道沿には町営の無料駐車場がありました。また、建物裏手にも専用の駐車場があります。
館内には学芸員の方がいましたので話を聞くことができました。追分宿は浅間根腰の三宿と言われた追分・沓掛(現中軽井沢)・軽井沢のひとつで、中山道と北国街道の分岐点。参勤交代の制が実施される頃から人馬の往来が激しく一時は旅籠屋が71軒あったとの事です。

中山道と北国街道の分岐点

元唄である馬子たちの仕事唄はやがて旅籠での旅人相手に賑やかに唄ったお座敷唄になり、いつしか追分節と呼ばれるようになりました。
追分節は旅人により各地に伝えられ、その土地その土地の追分節に変化していきます。北国街道を北上して越後に至り「越後追分」として船頭唄になったり、さらに海を越えて北海道の「江差追分」にもなりました。
今はひっそりとしている追分宿ですが、そんな歴史があったとはびっくりです。

浅間根腰の軽井沢宿は別の方面で今も大賑い。
観光地化されていない追分宿ですが、そんな歴史を思いながら静かにのんびり散策するのもたまにはいいですね。
(写真/東京方面から来た場合、右が北国街道の更科・越後方面、左が中山道の京都など関西方面。)

堀辰雄文学館

 北国街道と中山道の分岐点は追分宿郷土館前の駐車場から小諸市方面に1.2kmあるので見学される場合は「追分宿郷土館」に立ち寄って場所を確認されることをお勧めします。途中には堀辰雄文学記念館があり、「追分宿郷土館」の入場券には堀辰雄文学記念館の無料優待券が付いています。